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イベントのボランティアはお金で得られない対価がある
ボランティアをやったことはあるだろうか。
おそらく、自発的にやったことがある人は少ないのではないかと思う。会社に言われてイヤイヤ…なんて人はいるかもしれないけど、自分で調べて応募して…って人はなかなか聞いたことがない。自主的にゴミ拾いなどをやっている人はもう胸を張って「私は善人です」と言っても誰も咎めはしないだろう。
筆者は一度自主的にボランティアをやったことがある。
【ボランティアしたことない人必見】気付いたメリット3つと探し方 – 暇つぶしのドキュメント (hatenablog.com)
善人です、と名乗ろうか迷っているが今のところはそれに至っていない。
と言うのも、参加したボランティアはどちらかと言うと社会福祉というよりお手伝いという色が強かったからだ。どういう内容かと言うと、各地で催される様々なイベントの運営手伝いを無償でするというもの。
「タダ働きじゃん」と切り捨てる人もいるかもしれない。でも待ってほしい。中には普段の日常では体験できないようなイベントが存在している。確かにお金と言う対価はないのだが、特典とも言える対価を払ってくれるイベントもある。
先日、そんなイベントに久しぶりに参加してきたのでその内容を紹介したいと思う。
長野県の日本酒イベントとボランティアの内容
それがこちらのイベント。
『YOMOYAMA NAGANO』
長野県は酒蔵がめっちゃある。全部で70蔵以上あるらしい。長野県は市町村の数が77らしいので1市町村に1蔵あってもおかしくないくらいの勢いだ(実際は地域でまとまっていると思うけど)。
そんな中から約50蔵が一堂に会し、自慢の日本酒をお客さんに振る舞うというイベントになっている。酒飲みにとって天国のようなイベントである。飲みまくって前後不覚になって「日本酒ってやっぱうめぇ~ww」とか言いながら参加したいイベント堂々の1位。
そんなYOMOYAMA NAGANOだが、今まで何回か長野県や東京で開催してきており、今回初めて名古屋で開催という運びになったらしい。たまたま筆者は募集サイトを見かけ、説明文を読んだ時点で最高のイベントが約束されていることを瞬時に理解し、速攻でボランティア参加の表明をした。当日は平日木曜のお昼からだったので有休も取った。
仕事内容としては、来てくれたお客さんにお酒を注ぐということとほんの少し会話や説明をする、というもの。注ぐだけなら普通にできるけど説明なんかできないぞ…。と思った。日本酒の知識はほぼ0に近い、大吟醸とかの用語の意味もわかってない。こんな小僧っ子でも務まるのだろうか?
不安もあったし「有休取ってまで参加するのか…?」といった思いも拭えなかったけど、美味ぇ日本酒が飲みたいがための卑しさだけでなんとか当日を迎えることができた。
『YOMOYAMA NAGANO』を手伝ってきた
そして当日———————
ここは名古屋の金山駅にそびえ立つ『ANAクラウンプラザホテルグランコート』
金山駅でもひと際目立ち、かつ立地抜群な高級ホテル。
今回のイベントはこちらの7階で行われるらしい。
入ったことがないので戸惑いつつ7階に向かうと、

おぉ…

おぉ…!
応募した時点ではイベントの規模感とかも分からなかったので到着した時は正直驚いた。ボランティアは多くても10人くらいかな~と思ってたけど、なんと80人近くいるらしい。
ボランティア参加者はまずTシャツが配られる。このイベントTシャツは非売品らしく、このボランティアに参加した人しか入手できないレアものだ。

エモくない?
これに着替えて、まずは全体でのざっくりとした説明を聞く。仕事内容の話と休憩はいつ取るかや困ったときはどうしたらいいか、どの蔵の手伝いに入るかの配属など。けっこうイベント自体の回数を重ねてきてるだけあって説明には笑いも交えて運営の方が話していた。12~15時はB to Bで酒販関係などの方向けに提供し、15~18時は一般の方向けに提供するらしい。ボランティアは17時で手伝いを終了し、1時間は自由にお酒を飲んでまわっていいそうだ。
終わったら配属先の蔵のブースへ。
13時になり酒販関係の方が会場入りしてくる。企業のバイヤーや仕入れ担当、あとおそらく居酒屋やバーの店主やオーナーの方々が各ブースで酒を嗜み味を確かめ気になったところは名刺交換して…みたいなことをする。
「おぉ…こんな仕事の業態もあるのか…」と新鮮な気持ちで見ていた。平日の昼間なのでもちろんスーツを着てる人もいて、そんな人たちが日本酒を飲んでるのは普通の会社員の僕からしたら異様な光景に見えたと同時にちょっぴり羨ましくも思えた。
そんな感じだったがまぁこの時間帯はそこまで仕事が忙しいわけではなかった。来場したのも約70組ほどらしいので、ここではほぼ蔵元の方が対応できていた。交代で休憩を挟み、その間に他のブースの日本酒を嗜む余裕もあった。

なので記念に写真も撮ってもらった
ちなみに全体としてはこの図のようなブース配置になっていた。
詳しくは分からないけど、日本酒の大会のような催しで『IWC』というものが存在するらしい。そのチャレンジワイン?部門で今年チャンピオンになった蔵元が来ている(31番の所)とのことで、そこのお酒や気になったところなどを軽く嗜んでおいた。
この時点でかなり幸福度が高かった。行く前抱いていた不安とかは吹っ飛んでいた。みんなもおいでよと思った。
そんなこんなで15時になった。15時からは一般の方向けの時間になる。お酒好きの人たちが長野の美酒を味わおうと楽しみにしてやってくる。さきほどまでの時間は静かに吟味される感じだったが、ここからは勢いがすごかった。なにせ一般の方向けの前売り券の売り上げ数は400組以上。実に先ほどの約6倍。
実際、15時前は入り口に行列が出来ていたし、始まったらすぐにこんな感じになった。

一気にワイガヤ状態
途中、蔵元の方が他のお客さんにつきっきりの時に、いろいろお客さんに質問なんかもされたけど事前に教えてくれたこととかで一応軽い応対はできた。ここも不安要素だったけどまぁなんとかなるもんだ。
そこからも気付いたら2時間経っていて、無事にボランティアの仕事を全うすることができた。ボランティアの仕事は17時で終わりで、あとの1時間はボランティアもお客さん側にまわり自由にお酒を飲むことができるボーナスタイムになる。
これ以外にもいろいろ飲ませていただいた。合計10蔵くらいだろうか。1つあたりの量が少ないといってもさすがに酔いに包まれていった。
しかしどこの蔵の日本酒も特色があって飽きない。また、蔵によっては家族だけで運営しているところや、社長自ら米から作っているところなどもあって背景込みで美味しかった…。
おわりに
我ながらけっこう思い切った行動だったなと、振り返ってみて思う。
でも終わってみて思うのは「マジで有休取ってボランティア参加して良かった」、これに尽きる。
タダでお酒をたらふく飲めたのは言うまでもないが、異業種に触れて自分の知識が広がったことも心地よかった。あと、終始会場全体にほんわかとした雰囲気が漂っていて、なんと言うか仕事なのにピリピリしていないというか、その空気感も込みで幸せな体験だったと思う。
参加する前の不安とかは一体なんだったのだろうか…。新しいことややったことがないことを始めるとき、たいてい不安になるが毎回なんとなくなんとかなるじゃないか。最終的になんとかなると理解しているのに毎回尻込みしちゃう現象なんなんだろう、この現象に名前とかあったら教えてください。
『YOMOYAMA NAGANO』はおそらく今後も末永く続くイベントだろう。お住いのお近くで開催されるなら、ボランティアでも一般客でもいいので一度参加してみてはいかがだろうか。
おわり


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